創価学会に何故か新宿で勧誘された話

昔話に花を咲かせていた時、創価学会に勧誘されたことを思い出したので、ちょっと書いてみようと思う。

宗教の勧誘とは、弱った人を狙うというマニュアルでもあるのかな？という話が出たので、書いてみます。

2011年3月、東日本大震災が起きて、原発が爆発して、東京でもまだ不安でいっぱいだったあの頃。それから２ヶ月後の５月だったと思うのだけど、私は足を骨折してしまい、松葉杖で現在の妻と新宿を歩いていた。

かなりひどい骨折だったようで、松葉杖で歩くのも一苦労…と言った時、小田急百貨店の前の歩道でおばさん2人組に声をかけられたのだ。

何だかごちゃごちゃ言ってるので、スルーしたいところだが、松葉杖なのでスルーができない状態、しょうがなく話を聞くことにしたのだが、正直理解不能な内容だった。

当時、台風が発生して、その台風が爆発した原発に直撃して通過したという時期だったと思う。そんな中、そのおばさんは私にドヤ顔で「南無妙法蓮華経を私たちが毎日唱えたから、台風は原発に向かって洗い流したのよ。ほほほー」と言うのだ。

正直、ちょっと頭がおかしいのかな？と思って見ていたが、実に真剣なまなざしで語るおばさん。

理系あがりの私には到底理解に苦しむが、しかしながらおばさんたちは、自分たちの祈りが原発を掃除したのだと言い張るのだ。まったく意味がわからない。

火の鳥というマンガに出てきた祈祷で病気を治そうした未開の部族と被って見えるおばさん。この平成の世でも、真剣に祈りが台風の軌道を操作したと言い張る。すごいなと思った。創価学会。そんなカルトな教えを行っているのか…。

南無妙法蓮華経と言えば、何かコントで使う法事の際の言葉かなと思っていたが、どうもドラクエでいうところのホイミの効果があるようで、私の骨折が治るというおばさん。

すでにギプスで固定した状態ではあるが、早く治したい私としては願ったり叶ったりだ。

…が、南無妙法蓮華経で治るとは到底思えない…が、おばさんのまなざしは真剣そのものだ。

まさか、南無妙法蓮華経で骨折が治ると言い張るとは…創価学会は医師会を恐れぬ学術を教えているようだった。

別に個人で信じる分にはいいが、まさか松葉杖でヨロヨロしている私を呼び止めてまで、そんなカルトな教えを真剣に語るとは…。

苦笑いで一通りの話を聞いていた私に、おばさんがパンフレットを持っていってねと、私に手渡そうとする…が、私は両手に松葉杖で何も持てない状況なのだ。

それでも断固受け取れと渡そうとするおばさん。南無妙法蓮華経を唱えれば、腕が一本増えるというのであれば、受け取ってもいいが…ただ、私の両手は塞がっている状態なのに、どうしたらいいのだろうか…。

しょうがなく、妻に受け取ってくださいとお願いして、受け取ることにした。そしておばさんは別のターゲットを見つけ、また声をかけ始める。創価学会、恐ろしい学会だった…。

その後、私は友人にその話をしたところ、友人がおもしろい言葉を口にした。

「宗教の勧誘を受けると、何だかナメられた気分になる」というもの。どういうことだ？と聞くと、宗教の勧誘をするということは、加入する可能性があるから勧誘してるのであって、自分がそんなに間抜けに見られていると思うとナメられた気分がするというものだった。

なるほど、なかなか面白い考えだ。今回私が声をかけられたのも、身体に問題がある状態だったし、弱みがあるから声をかけたのだろう。そうすると、友人の話にも何だか納得感があるような気がする。面白い着眼点だ。

そんな私は自宅に戻り、宝くじの前で、ちょいと南無妙法蓮華経と祈ってみたが、宝くじは見事に外れてくれたわけです。

たいしたご利益もないものだなと、思いつつ、今日に至る。

石原さとみといい関係になったり、宝くじがあったりするご利益があれば、創価学会に喜んで入ったのになっと思いつつ、今日も夜がふけていった。