でも、結局生きてるので死後の世界っていう表現って語弊があるような

数年前、熱に浮かされて1週間ほど寝込んだ時の話。

熱が42度手前ぐらいまで上がって幻覚を見るかのような状態だった時、はっきりとした風景での映像を今でもはっきり覚えている。

あぁ、これが三途の川ってやつか……イメージと違うな…という感じの場所だったわけですけど。

今回はせっかくなのでその時の話でも書いておきたいと思う。

熱にうなされ、歩きながら幻覚を見た

食事もまともに取れず、高熱がずっと続き、41.5度辺りになった時から、幻覚のようなものを見ながらうろうろ歩くようになった。全身が痛いわ、解熱剤など一切効かないわで、なかなか悲惨な状況だった。

そんな時、意識がどこかにとんだらしく、現実とはまったく違う世界の映像を見るわけだけど、寝ているわけではなく、起きた状態でその映像を見続けている状態。

映像を見ながら自分はわめいているそうで、自分の声が遠くから聞こえるような…そんな状態。

所謂三途の川のような、そんな川がある風景だったけれど、思っていた三途の川とは到底違う川だったのだ。

横幅1メートルも無い川、深さは2センチ程度のちょろちょろ流れる三途の川のようなもの

見渡す限り、赤茶色の土の世界で、ところどころ大きな岩、高さ5メートルぐらいの巨大な岩が点々とした風景だった。

そんな中、横幅1メートルもない川がチョロチョロと流れている。

その川の手前にどうも自分がいるようなのだが、自分の目の前にはぐちゃぐちゃの軍服と帽子を被った骸骨が目の前に立っている。

どういう経緯かは知らないが、その骸骨たちは、その川を横切ることができないようで、その川の向こうへはいけないようだった。

何故自分が知っていたのかはわからないが、その川の向こうは自分が向かいたい場所のようだが、数体の骸骨たちが私が行こうとするのを邪魔してくるのだ。

うまく身体が動かない私に対し、とにかく邪魔しようとする数体の骸骨、どけ!と言ってもやはり邪魔をしてくるのだ。

ナイフで私の身体をズンズンと刺す骸骨たち。

その骸骨たちは、私のおなかにナイフを突き刺すのだ。

私はうわあ!と言っても、どういうわけか痛みがない。痛みがないが、気分がいいものではなく、絡み付いた状態でひたすらナイフで何度も身体を突き刺す骸骨たち。

離せと何度言っても話してくれず、本能で川の向こうにわたりたいにも関わらず、とにかく先に進めない。骸骨は何度殴っても痛みがないようで、どうやってもふりほどけない。

その骸骨はタバコを咥えていたのだが、骸骨なので、胸のあたりから煙が外に漏れており、タバコもまともに吸えていない。が、何故かタバコを吸い続ける骸骨。

それを見て、へらへらと何故か笑い出す私。

その笑い声で現実に戻り、自分は部屋の中に立っていることに気づいた。

が、また10秒もしないうちに、その地獄のような世界の映像にまた戻されるの繰り返し。

そんな世界だった。

誰も助けてはくれない、が、本能で川の向こうへ渡らないといけないことだけわかる

結局、私はひたすらナイフでおなかを刺される映像を見続けながら、ただただ川の向こうにいる、遠くの誰かの後ろ姿を追いかけていかないといけないのだが、ずっとその場から動けず目が覚めたわけです。

ただ、思ったのですが、もし川を無事にその映像の中で渡りきった時、もしかしたら私は病気で死ぬのかもしれなかったですけど。

そんな妙な幻覚を見まくったお話でした。

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